第1章 10年後の現実
〜次の日〜
ヴァリアーの基地から、近くにミルフィオーレファミリーの敵が、いると聞きつけた為、スクアーロとすみれとフラン、聖羅が、パトロールに選ばれた。
森の中を、身軽にぴょんぴょんと跳ねながらセンサーの場所まで、辿り着く。
そこには、誰もいない。しかし、微かな殺気を感じた。
「そこかッ!」
すみれは、自分で調合したビー玉型の爆弾を、何mか離れた森の奥に投げ付ける。爆弾が爆発する前に、敵は空中に逃げた。
敵は、黒のマントを羽織り、般若の赤いお面を付けていた。身体のガタイから推測すると、男だ。
「気味の悪い方ですわね」
とりあえず、すみれが、体術で攻撃して行く。
「はっ!おりゃっ!」
拳で、殴りつけるが軽々と避けられ地面に叩きつけられそうになり前に、手首の装置毒針を二本打つ。が、それもマントで塞がられる。
地面に、勢い良く突き飛ばされそうになった瞬間に、スクアーロが彼女を助けた。
「いきなり、飛びかかるな」
「ごめんなさーい」
軽く謝る。
「よくも、すみれをッ!」
怒った聖羅も、お面男に飛びかかる靴の中に仕込んでいたすみれ特製の針を出して急所を狙う。
「わぁー。すごい皆さん、やる気満々ですね」
1人フランは、ぼーっと見学。。。
諦めずに、今度はすみれと聖羅のコンビの体術。だが、なかなか、当たらない。すみれが、背後を取り腰に隠していた短刀を喉に当てる。
「俺たちも、参戦するぞ」
「はぁい」
すみれは、お面の男に短刀を向けながら囁くのだ。
「指1本でも、動かしてみろ。赤い花が咲くわよ」
しかし、お面の男は、笑う。
すると、すみれの手と聖羅の手を触る。と、触れられた場所から石の様に動かなくなってしまった。
「な、なに…」
「こ、これは…幻術?」
お面の男は、嬉しそうにワハハ。と、声を上げる。
「なるほど、コレは幻覚ね…」
すみれは、持っていた短刀を反対側の動く手で自分の太ももに刺した。聖羅も、持っていた針で自分の手を刺した。。。
2人とも痛みで、幻術が効かなくなる。
しかし、次に2人を襲ったのは…。。。