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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第25章 合わせ鏡(三成)


『なに、その当たり前のこと。
あいつがあんたのする事に嫌な顔するわけないでしょ』

「だ、だから困ってるんだって!
三成くんはいっつも、私の行きたいところやしたい事ばっかり聞いてきて
私から聞いても、全部私が決めていいって言うんだもん…」

『じゃあ好きにすればいいでしょ』

「でもさ、好きな人とこんな事したいな、とか
一緒にここ行けたら楽しいかな…とか考えるのが
いつも私ばっかりだから…」

『だから?』

「三成くん…本当は私のこと好きじゃないのかな…って…」

『はぁぁぁ???』

今度はため息ではない呆れた声を出す。

「だ、だって…家康は…好きな子としたい事とかないの?」



(な…そんなの…あるに決まってるでしょ。
だいたい、こうやって一緒に薬作ってるのだって…
ち、ちがうっ…)


『まぁ…なくは…ない』

「はぁ…だよね…
クリスマス二人でいたいって言っても興味ないかなぁ…」


どうせ、サプライズとやらをしたいのかと思って悩んでいると思った。
まさか、自分の事を好きじゃないのかもなんて悩んでるなんて。


(あいつ……とことん腹たつな)


『あいつには二人で過ごしたいって言ったの?』

「うん、それは言ってある」

『そしたらなんて?』

愛はそれを伝えた時の三成を思い出す。
今年もクリスマスしたいなって伝えたら、
驚いた表情をしたあと、キラキラのエンジェルスマイルで

『はい!楽しみです』

と、即答した。


『だったら、そんなの悩んでるだけ無駄でしょ。
だいたい何しようとしてるの?』

「そうなのかなぁ…
うん…針子仲間がおすすめしてくれた温泉に行こうかなって…」

『温泉…』

「だ、だめかな?」

『だめ?なんで?俺がダメっていったら行かないの?』

家康は今日一不機嫌な声で言う。

「そうじゃなくて…」

『もし、温泉行ってあいつがつまんなさそうにしてたら俺に言って。
あいつを叩き斬って、あんたをもっととびきりいいとこに連れて行くから』

「え…?」

驚く愛をよそに、家康はそれきり黙って
再び作業に戻ってしまった。

(はぁ…大丈夫なのかなぁ…)

何を言っても無視の家康に
仕方なく愛も自分の仕事にもどった。
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