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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第23章 黄水仙(家康)


〜おまけ〜

(なんか…困ったことになったな…)


家康とのわだかまりもとけて一月。
愛の心はすこぶるざわつく一方だ。


「おはよう、家康」

いつものように笑顔で挨拶をすると
必ず家康は頬に優しく触れて口づけをする。

『ん…おはよう…』

心臓も持たないけど、それでも毎日この儀式はかかさない。

(やっぱり恥ずかしい…)

足早にその場を去りたくなる裏腹な気持ちをどうにか抑える。




『はぁ…』

口づけをするたびにほんのりと頬を染める愛。
そんな顔を毎日毎日見せられる。

『ほんとなんなの……こんな顔俺以外に見せたら許さない…』

家康は盛大にため息をついた。

(いちいち可愛い。そんな顔するならもっともっと甘やかしたい…!)

天邪鬼がどこかに顔をひそめる。
そう、拗らせてる場合じゃない。

『信長様は知っているだろうか…』


信長の顔を思い出し、内心ほくそ笑む。

(俺の素直な顔を知らないだろうな)

『あーーーもう!』

愛しさを込めて愛の髪を優しく撫でる。


シャッ


突然開いた襖に驚いて振り返る。

「よお、家康……」

『なんだ…政宗さんか…。
勝手に入ってこないで下さいよ…』

不機嫌そうな政宗にため息をつく。

「おい、お前ら朝から見せつけてくれるな……」

『政宗さんはいつもよりつまらなそうですね?』

「当たり前だろ!」

『愛にはちょっかい出さないで下さいね』

家康の顔が不敵に微笑む。

「人聞き悪いな。俺は家康に相手にされない愛を待ってるだけだ」

(残念ながらそんな事は起こらないですよ…)

『はぁ…いい加減、諦めて下さい。この通り、この子は俺だけのものなんで』

そういうと、恥ずかしがる愛を更に抱き寄せた。


「お前…変わったな…」


そう、俺だってあの頃はまさかこんな未来が待ってるなんて知らなかったんだ…。
信長様は、どこまでわかっていたんだろう。
まぁ、誰の想像する未来でもない、一生かけてこの子を幸せにできるのは
俺だけだから。




〜おまけ 完〜
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