第23章 黄水仙(家康)
あれから数日が経った。
薬草の日から数えたら、もう軽く十日以上になる。
政宗さんや三成、秀吉さんからは愛の話を聞く。
な、ん、で、俺だけ会えない?
あー、苛々する。
いい加減限界なんですけど。
今日に至っては、光秀さんまで愛に会えてるのかと聞いてきた。
絶対知ってるくせに。
会えないとなると、もうどうしても会いたくなる。
これが俺の御殿だったら、押しかけて押し倒してる。
いや、押し倒すのは…
でもそのくらい限界なんだよ。
会えるなら、素直になるって誓う。
だから…帰ってきてよ…
あんたは平気なの?
俺に会えなくても…
って、自分勝手なのはわかってる。
でもさ!平気なの?
それとも…本当に…もう俺に興味ないの…
嫌い…とかじゃなくて、興味がないって方が苦しいのか…
でも、そうじゃないなら、会った時は甘やかして甘やかして
泣かすくらい甘やかすから……覚悟しておいてよ。
もう、俺の頭ん中は愛の事しか考えられなくなってる。
俺は…強い武将にならなきゃなんないんだ。
あんたのせいでこんなに弱くなってる…
責任取ってもらうからね。