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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第22章 立待月に焦がれて(政宗)


「邪魔するぞ」

そういうと針小部屋の襖が開く。

『あら、政宗様』

いつもの事というように佐江が笑顔で迎え入れる。

「ほら、今日の差し入れだ。今日は愛の好きなみたらしだ」

そういうと政宗は当然のように愛の隣に腰を下ろす。

「ありがとう政宗。あれ?そっちの包みは?」

政宗が持っているもう1つの包みに目線を向けた。

「あぁこれは日吉たちの分だ」

『日吉さんたち?の分ですか?』
お茶を出しながら、小夏が不思議そうに小首を傾げる。

『そういえば最近は政宗様はよくいらしゃいますけど、日吉様はいらっしゃらないですね?』
佐江も不思議そうに訪ねた。

「なんだ愛皆んなには言ってなかったのか?」

政宗に言われ、愛は少し困ったような顔する。

「あ…うん。そんな話にもなってなかったから…」

そうは言うものの、愛は最近小夏が元気がない事に気づいていた。
しょっ中針小部屋にきていた日吉が顔を出さなくなってからだ。
小夏に、日吉がどうしているのかを伝えるかどうか、ここ数日悩んでいた。

『日吉様たち…と言うことは、どこか他の場所へ行ってらっしゃるのですか?』
千春も興味津々というような面持ちで問いかける。

「日吉君は…」
愛がいいかけると、横から政宗が遮るように続ける。

「日吉はしばらく見張り小屋だ」
さらっと言うと、小夏が淹れたお茶をすする。

『見張り小屋って、あの…』
安土の見張り小屋は城の者ならどう言う場所から女でも知っている。
佐江が心配そうに言葉を濁すと

『見張り小屋とはどういうところなのですか?』
まだ入って間もなく、何も知らない小夏が愛に向かって訪ねた。

「あ…うん、見張り小屋は、安土に敵が来ないように見張っている場所で…」
「敵が来た時に真っ先に先陣を切って戦う、危険な部隊だ。俺の部下達が常に当たっている」

言いづらかった事を政宗が事もなげに答えた。

『一番危険な……』
それだけ言うと小夏は固まってしまう。

『どのくらいそちらへ?』
千春が政宗に尋ねる。

「予定ではひと月、というところだ。なぜみんなそんなに日吉に拘る」

愛をはじめ、針小たちが日吉の事を気にするのが少し気にいらない政宗なのだった。
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