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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第22章 立待月に焦がれて(政宗)


(なんで最近日吉は針子部屋に行きたがるのか…)


政宗はモヤモヤした気持ちを抱えていた。
仕事もしっかりこなしているし、進んで色々な事を吸収しようとする姿勢は評価に値する。
三成とも戦術についてよく話をしているそうで、
三成から日吉を訪ねて御殿に来るほどの仲になっている。


(針子部屋での様子聞いてみるか…)




その日、特に政宗は針子部屋に行く予定はなかったが、
日吉から今日は差し入れをしないのかと聞かれた。

今日は無いと言えば、あからさまにがっかりしているようだった。


(まさかな。いや、でも、あいつは無防備に可愛がられるからな…)


秀吉達が愛に気安く触ることも気にくわないのに、
日吉までが、まさか…という気持ちが拭えない。



『愛、こっちこい』


その日の夜、二人きりの部屋で愛を呼ぶ。


「どうしたの?」


笑顔で政宗のとなりに座る愛の腰をぐっと自分に引き寄せた。
思いのほか強く引き寄せられてバランスを崩した愛は、
政宗の胸に寄りかかる姿勢になる。


「わぁ。なに?」


『何だよ、嫌なのか?』

眉を寄せて政宗が言う。

「い、嫌じゃ無いけど、なんかいつもと違うから…
なんかあったの?」


愛が心配そうに政宗を見上げる。


『日吉の様子はどうだ』

抱き寄せられて日吉の事を聞かれることに驚いて目を見開く。

「日吉くんの様子?政宗の方がいつも一緒にいるでしょ?」

『俺といない時のあいつの様子だ』


政宗は腕の中の愛の髪の毛を梳きながら聞く。


愛は暫く考え込むが、政宗の真意がどこにあるのかがわからない。


「うーん…針子の仲間たちとは打ち解けたみたいだけど…
それ以外にあまり政宗と一緒じゃ無い日吉くんは見ないからなぁ…」


本当に思い当たらなそうな愛の様子に、
政宗はふっと息を吐く。

『そうか…ならいいんだ』

「日吉くんに何かあったの?」


『いいや。お前が日吉の虜になってないか確認しただけだ』


そう言うと、見上げている愛の額に軽く口付けをする。


「もう…私は政宗の虜なんだよ…」

『知ってる』

そう言うと、漸く政宗はいつもの調子に戻ったように見えた。



(俺の考えすぎか…)

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