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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第3章 彼と私の秘密の言葉(三成)


愛が去った後、三成は茶碗を持ちながら
ずっと静止している。
政宗が、顔の前で手を振るが、まったく反応がない。

「おい、三成。どうした?」

声をかけてもまったく届かず、
ムギュっと頬っぺたを抓った。

『どうしました、政宗様。」

驚きに目をまん丸くして政宗を見る三成。

「どうしましたはお前だろ。
何考えてたんだよ。」

すると、三成は急に顔を真っ赤にして、

『愛様の笑顔がとても素敵だったので…。
もっともっと、愛様には笑っていてもらいたいですね。」

そう言う三成も、政宗には眩しすぎるくらいだ。

「なら、お前がいつも笑顔にさせればいいだけだろ。
あいつは、お前の全部を受け止めてくれると思うぞ?
もっと、不器用でも自分を晒してやれ。
その方があいつは笑顔になる。」

『自分を晒すですか…。
政宗さんはどうやってるのですか?」

至って真面目な三成をちょっとだけ、
からかいたくなった政宗。

「俺は好きな女には態度で示す方だ。
俺が奪いたいと思えば、いつでもその唇を奪う。
例え、愛だったとしてもな。」

そう言うとニヤリと笑って自分の口を親指で拭う仕草をする。

『なるほど…。』

からかったはずだが、三成は至って真面目に政宗の言葉を聞いている。

『さすが、政宗様の経験豊富なご意見は参考になりますね。』

返ってきた言葉に、今度は政宗が目を丸くする番だった。

「ま、まぁあれだ。
お前はお前らしく、あいつを笑顔にさせればいいと思うぞ。
あんまり気負うな。」

そう言うと、三成の肩をポンポンと叩き、

「まずはさっさと仕事終わらせて、早く愛の所に行ってやれ。
お前がボーッとしてる間に、誰かが掻っ攫っちまうかもしれないからな。」

そうニヤリと笑うと立ち上がり、「じゃ、明日また来るからな」と
部屋を出て行った。


(確かに、今日だけでも相当愛様は狙われていますからね。
私ももっとしっかりしていかないと!)

そう強く心で思う…つもりが、
また大きな声で外に漏れ、去りゆく政宗を噴きださせていた。
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