第21章 月と金星 (秀吉)
当たり前の日常が、当たり前でなくなる時に思い出す。
そうだ…この日常は当たり前に始まった事なんかじゃなかったんだ…と。
私にとっては非日常。でも、貴方にとっては、当たり前の日常。
これから先も、何も変わらないと信じているでしょう?
でも、ずっと本当は不安なんだよ。
私の「本当の」日常に、いつ戻か戻ってしまうのではないかって…。
貴女が五百年前の日常が当たり前になった頃に、突如訪れた恐怖。
それは、一番恐れていた事だった。
秀吉さんの心が見えなくなってしまった姫に訪れるのは
どんな未来なのでしょう。。