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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第13章 忍びの庭 終章


「あ、はい、いかがされましたか、家康様」

『いかがされましたか、じゃないよ。
お前がこの前読みたがってた戦術書、
読み終わったから、着替えたら取りに来れば』

すると、三成はみるみるうちに笑顔が戻る。

「宜しいのですか?!ありがとうございます!」

いつもなら絶対に自分の御殿に三成を呼ぶことがない家康に、
秀吉は驚きながらも、

『家康!やっと俺の言うことをわかってくれたか〜!』

と、家康の頭を撫で回す。その手を払いながら、

『ちょっと…犬みたいに撫で回さないで下さい…全く…。
今日だけですよ…。なんか、俺もけしかけたし…』

と、呟く。

全てを見ていた光秀は、ニヤニヤと笑いながら近づいてくると、

「傷を舐め合う事は悪い事じゃないぞ、家康。くくっ…」

と、悪い笑みを認めて話しかける。

『は?俺は傷なんか無いですよ。一緒にしないで下さい!』

言い返す家康の頭を、秀吉のように撫で回し、

「犬っころは、可愛げがないと好かれんぞ?」

と言うと、笑いながら去って行った。

『もう… なんなんだよ!くそっ!
俺は御殿に戻って着替えてるから。三成適当に顔だして!』

そう言うと、足早に広間を後にした。

『おい、三成。家康のところで長居しすぎるなよ?
信長様をお待たせするわけにいかないからな。
ああ…いい。心配だから俺が城に戻るときに家康の所に迎えに行くか』

「大丈夫ですよ、秀吉様、お気になさらず…」

そのタイミングで丁度、謙信たちが女中の案内で広間を出る。

『よし、俺たちも着替えに行くぞ』

秀吉はそう言うと、三成の背中を押しながら広間を後にするのだった。

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