• テキストサイズ

イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第11章  忍びの庭 前編(佐助)


秀吉の御殿に戻るわずかな間、三成は愛と一言も話さなかった。
いつものエンジェルスマイルは影を潜め、
終始、何かを考えているような険しい顔をしていた。

(三成くん…凄く怒ってるのかな…)

でも、荷物は持ってくれてるし、歩幅も合わせてくれている。

「三成くん?」

『・・・』

(何か考え事かな…)

無言の三成の真意がわからず、
愛は自分が怒らせているのだと落ち込んでいた。

御殿の門まで辿り着くと、秀吉が心配そうにこちらを見ていた。

(前にもあったな…)

『愛!無事だったか!』

「秀吉さんまで…大丈夫だよ…行き先も伝えておいたのに…」

二人に心配をかけてしまって申し訳ない気持ちと、
信用されていないんだという寂しい気持ちが絡み合い、
愛は、どうしても気持ちが落ち込んでしまう。

秀吉の顔が見えると、今まで険しい顔つきで考え事をしていた三成は、
笑顔で挨拶をする。

『秀吉様、只今戻りました。
愛様にも何もなくて良かったです!』

そう言うと、愛を振り返り、いつもの笑顔を見せる。

「えっ…」

あまりの別人さに、言葉が見つからず三成をじっと見つめるだけの愛。

『愛様、どうかされたのですか?』

三成は不思議そうに愛を見る。
それは、いつも通りの三成のおとぼけさに他ならない。

『いいから、二人とも早く中に入れ。政宗がお待ちかねだ』

「政宗が?!」

久しぶりの人物の名前に、再び驚いてしまう。

『あぁ。お前の顔が見れなくて、うずうずしているんだろ。
何やら、豪勢に夕餉を作って待ってる。早く行ってやれ』

秀吉の言葉に、愛は素直に頷くと、
美味しい料理を思って笑みが溢れる。

しかし、愛は、

『本日の夕餉は、とっても楽しみですね!愛様』

そう言って微笑む三成の言葉には、素直に頷けずにいた。
/ 773ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp