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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第11章  忍びの庭 前編(佐助)


この日の軍議は緊張感を漂わせていた。
三成と光秀から、緊急に報告があると招集されていた。

(三成のやつ、朝から信長様と何の話をしていたんだ…)
秀吉は、朝早く城へと出向いていく三成に理由を聞けば、

「信長様にご相談したい事がございまして…」

と、出かけて行ったのだ。

(俺じゃ駄目な相談だったのか…)

少し複雑な気持ちを抱えたまま、この軍議に参加していた。
その心内を見透かすかのように、

『なんだ、秀吉、浮かない顔してるな。何かあったのか?』

と、政宗が肩を強めに叩きながら話しかける。

「痛っ…お前は力の加減てもんがないのか。
別に何もない。緊急招集ともなれば、浮いた話ではないだろ」

眉間にしわを寄せながら政宗に言う。

『ふぅん。ところで、今日の軍議にはあいつはこないのか』

政宗は辺りを見回し愛が居ないのを確認する。

「愛なら、黙々と着物を縫ってるよ。もう既に一着仕上がったそうだ」

『へぇ。やっぱ凄いなあいつは。
誰のから仕上げたのか気になるな。好みの順で仕立ててたりしてな』

楽しそうに話す政宗の言葉に、誰のが仕上がっているのかを知っている秀吉は、

「それはない。絶対にない」

と、語気を強めた。

『何だよ、急に怒るなよ』

政宗は、秀吉の様子に軽く驚きながらも、

『今夜お前のとこ行ってもいいか?』

と訊いた。

「何しにだ」

訝しげに言う秀吉に、政宗はニヤっと口を上げ、

『愛も、俺の顔をこうも長く見れないとつまらないだろ?
お前が独占しているのも気に食わないしな。夕餉作りにでも行ってやる』

言い出したら聞かなそうな政宗の声に半ば諦めた様な顔で

「勝手にしろ…」

と言うと、近くの家臣を呼び、御殿の台所番に夕餉の用意はしなくていいと伝えさせた。

『おい、家康も愛に会えなくて寂しいんだろう?
お前も秀吉んとこに来いよ』

我関せずと黙って座っている家康に、政宗が話を振る。

『やめて下さいよ。秀吉さんとこには愛だけじゃなくて三成もいるんです。
なんで俺があいつと夕餉を共にしなきゃいけないんですか』

『俺なら嫌いな男がいても好きな女がいれば行くけどな』

政宗の言葉に、家康は

『す、好きな女とか、意味がわからない』

と、そっぽを向いた顔は少し頬が赤い様に見えた。
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