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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第11章  忍びの庭 前編(佐助)


「ん…ううん…」

愛は、微睡みの中で温かい何かが自分を撫でているような気がした。

(目開けたくない…気持ちいいな…)

その優しい温もりが、頭から頬に降りてくるのを感じた。
目を瞑ったまま、口元が綻んでしまう。

『ふふふ…気持ちよさそうですね』

(あれ…この声…)

聞き慣れた柔らかい声に、微睡みから現実に戻される。

「みつなり…くん…?」

愛の呼ぶ声に、ゆっくり手を動かしていた三成は、
ハッとして手を止める。

『愛様、すみません…起こしてしまいましたね』

愛が目を開けると、眉尻を下げて謝る三成が映る。
どうして、撫でられていたのか、そもそもなんで寝ているのか、
まだ把握しきれていないが、夕暮れ時の陽の光に照らされた
三成の顔が綺麗だ…と、ついじっと眺めていた。

『愛…様?私の顔に何かついてますか?』

見つめられている三成の顔が、夕陽と共に赤みを増したように見える。
愛は、ずっと見つめていたことに気づき、恥ずかしくなって目を逸らした。

「ご、ごめん。何でもないよ。
私…何で布団に……あっ!!」

ガバッと勢いよく跳ね起きると、キョロキョロと部屋を見回す。

(確か、光秀さんの羽織が出来上がって…)

午前中に縫い終わった着物を探していると、衣桁にかかる晴れ着が目に入る。

「あーー!せっかく内緒にしようと思ってたのに…」

愛の大きな声に、襖が開き秀吉が現れる。

『起きたのか?騒がしいなぁ』

秀吉はフッと笑いを溢しながら、落胆している愛を見下ろした。

『お前なぁ、精を出すのはいいが、パッタリ倒れて寝始めるから、
本当にびっくりしたぞ?出来た着物は、お前の女中がかけてくれたぞ』

「ありがとう。皆んなに心配かけちゃったね。まっっったく覚えてない…」

すっかりしょげてしまった愛に、三成は微笑みかける。

『愛様、そんなに落ち込まないで下さい。
秀吉様にご迷惑おかけしないように、お互い気をつけましょうね』

キラキラのエンジェルスマイルで愛に話しかける三成に、
秀吉は大きな溜息をついた。

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