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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第11章  忍びの庭 前編(佐助)


反物屋につくと、その品数の多さに圧倒されそうになる。

「こ、こんな…凄い品揃えですね!」

愛は、瞳をキラキラさせながら店の主人に興奮気味に言う。

『みよしの様は、安土でも随一の品揃えと品質を保つ反物屋ですからね。
どうぞ、この中からお好きな物をご自由にお選び下さい』

三成は、愛の生き生きとした表情につられて、満面の笑みを浮かべた。

「でも、ここから探すなんて、とっても時間がかかっちゃう…
しかも、六人分ともなると…。お店にも三成くんにも何か悪いな…」

困った表情を浮かべる愛に、みよしのの主人は笑顔で答える。

『どうぞ、じっくりお選び下さい。うちはいつも信長様や安土城の皆様には、
ご贔屓にしていただいてるので、愛様でしたら一日中でも構いません。
三成様が気になるのでしたら、愛様の選定が終わりましたら、
うちの小僧を城へ伝達にやりましょう。それで如何ですか?』

『わたくしは、今日は愛様のお供が役目ですから。
お気になさらず。何刻でもお付き合いします。
それに、この役目程、特権はありませんからね』

主人と三成の申し出に、申し訳なくなりながらも、

「わかりました。ありがとうございます。
この上ない大役の選定ですので、心ゆくまで見させて頂きますね。
三成くんも、ありがとう」

そう言うと、早速反物を一つ一つ眺め出す。

『取れないものは、何なりとお申し付けください。
すぐにお出ししますから』

そう言うと、主人は三成のためにお茶と茶菓子を用意する。

『さぁ、三成様はこちらへどうぞ。
安土のお姫様は、着物のお仕立ての腕が良いと城下でも評判です。
皆様、素敵な晴れ着が仕上がるのでしょうね。宴の際は、是非拝見させて頂きたいものです』

人の良さそうな主人は、娘を見守るような優しい目で、
険しい顔つきで一つ一つ丁寧に生地を見ている愛を見守っていた。

『えぇ。愛様に晴れ着を仕立てて頂けるなんて、
信長様の案は本当に素晴らしいことです』

三成も、普段は見せない真剣な愛の姿を、
楽しげに見守っていた。

そしてもう二人、物陰から複雑な表情を浮かべている影があるのだが…。
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