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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第11章  忍びの庭 前編(佐助)


『愛様、ご用意出来ましたでしょうか』

信長が去り、呆然とうぃていた愛に、ふと声がかかる。

「あ、うん。出れるよ!」

三成の声に慌てて返事をあいて襖を開ける。

「あれ?秀吉さんも…どうしたの?」

三成が反物屋に連れて行ってくれる事は知っていたが、
その後ろには、微妙表情で秀吉が立っていた。

『いや、うん…愛、信長様と何の話をしたんだ?』

(宴の日にちの事か…)

「なんか、ごめんね?まさか日にち変わっちゃうなんて思わなくて…。
信長様が、自分の誕生日なんて下らないって言うから、ついムキになっちゃって…」

『どう言う事ですか?』
三成が不思議そうな顔で愛を見る。

「生まれて、死ぬまで、出会える人の数はある程度決まっていると思うの。
だから、例えば秀吉さんが誕生日に生まれてくれてなかったら、
私は生涯、秀吉さんには会えなかったかもしれないでしょ?」

二人はまだ、腑に落ちない顔で、一生懸命話す愛を見守る。

「信長様が秀吉さんと出逢ったのも、二人がその日にこの世に生まれて来たからで、
もし一日でも違ったら、全く違う運命だったかもしれない。
それこそ、敵味方が違えてもおかしくない。
だけど、こうやって、ここで今のこの刻、同じ信念を分かち合えるのは、
きっと、その日に生まれたからって私は思うの」

さっきまで、怪訝な顔をしていた秀吉は、
いつの間にか優しい顔になっている。

『なるほど。
生まれ落ちた時からの運命が変わっていたかもしれないと言う事ですね』

物分かりの良い三成が、とてもわかりやすい言葉に言い換えてくれる。

「うん。だから、誕生日が下らないなんて思って欲しくなくて…」

『それで信長様の言葉に合点がいった』
秀吉は、愛の髪を撫でながら言う。

「信長様、なんて?」

《一日でもずれれば、危うく愛に会う事は叶わず、
本能寺から生き延びる事もなかった。故に、宴は愛の誕生日とする》

「えっ?!」

少しモノマネのような言い方をする秀吉の言葉に、
愛は心の底から驚いていた。
正直、信長には

《甘っちょろい》

と一笑されると思っていた。

(運命なんてない!とか言いそうなのに…)

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