• テキストサイズ

イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第11章  忍びの庭 前編(佐助)


ゆっくりと昼餉の時間を過ごし、愛は自室に戻っていた。

「あー、お腹苦しい〜。食べ過ぎちゃったな…」

心の声を駄々漏らしながら、畳に転がる。

「帯緩めたいけど、もうすぐ出かけるしな…」

愛が畳でゴロゴロしていると、意外な人物の声がした。

『愛、入るぞ』
言うや否や入ってきたのは、信長だった。

「へ?なんで?」

『貴様…何を一人で戯れておる』

呆れたような顔で言われ、慌てて居ずまいを正す。

「ど、どうされたのですか?信長様がいらっしゃるなんて…」

『別段理由はない。
強いて言えば、この話を熱心に推してきた秀吉と三成が、
どのような部屋を貴様に与えたのかを見に来たまでだ』

そう言うと、信長は愛の部屋を一回り眺める。

「え?晴れ着の新調は、信長様の案ではないのですか?」

愛は、今朝の広間で三成が確かに、信長が言ったと発言していた事を思い出していると、

『無論。俺の案だ。
三成が、宴の際に愛が主役になるような事は無いかと申したのでな』

「わ、私が主役に?何故でしょう…」

『あやつなりに、貴様の居場所を探しているのだ。
鈍感な女だな、貴様は。
俺たちだけでなく、城の者に愛の存在を知らしめれば、
今後も織田家ゆかりの姫としてだけではない、
更に認められる存在になる事だろう』

珍しく、信長が愛に分かりやすいように説明をくれた。

普段、こんな優しい顔しないのに…

秀吉や三成だけでなく、信長までも自分の事を考えてくれているという実感が湧いてくる。

『何をニヤついているのだ』

「いいえ!ただ嬉しいだけです。突如現れた私を、
皆さんがこんなに受け入れてくれるなんて、思ってもみませんでしたから…
この宴は、いつもこの時期なのですか?」

愛は込み上げてくる嬉しさを隠さずに、笑顔で信長に訊く。

『いつもは俺の誕生日に合わせて、秀吉達が勝手に決めている。
今年は、上杉との戦が持ち上がっていたから、遅くしたのだろう』

「信長様、お誕生日だったんですか?!誰も教えてくれないから…」

『誕生日なんて、他愛のないものだ。
全く貴様は下らない事を気にするのだな』

/ 773ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp