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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第10章 たんぽぽ(政宗)


「ん…政宗…」

愛の胸元に顔を埋めたままで政宗は返事をする。

『どうした?』

「ち、ちょっと、そんなとこで…返事しないで…んん…」

愛の訴えを無視するように、
そのまま白い肌に沢山の花を咲かせていく。

チュ…

『で?どうしたんだよ』

チュ…

「あっ…やっ…」

愛は政宗の髪の中に両手を埋めて、
必死に抵抗する。

「政宗…聞いて…」
政宗は漸く顔を上げると、チュっと唇にも口付けを落とし、
愛の顔を見下ろす。

『早く言えよ?』
甘く優しい政宗の声が響く。

「政宗…、私はいつでも政宗が一番大切だからね?
政宗との時間は一番大切にしたいの…。どんなに家族が増えても。
だから…あんまり無茶はしないで?…ね?」

そう言うと、埋めたままだった手に力を入れ引き寄せると、
自ら口付けをする。

『お前…聞いてたのか?』
政宗が少し気まづそうに訊く。

「うん…ごめんね、立ち聞きするつもりはなかったんだけど…」

そう言う愛の額に自分の額をくっつけると、

『俺が無茶する時は、お前のためだけだ。
だから、たまには目を瞑れ』

そう言うと、再び深く口付けをする。
今度はお互いが求め合うように、舌を絡め合い、吐息を吸い取る。

月明かりに照らされながら、いつまでもお互いの温もりを求め合い続けた。





夜明け前、ふと目が醒めると、
政宗の傍らには、幸せそうに寄り添う愛の姿があった。

『ふっ…。何にも悩みの無さそうな寝顔だな…。ん?』

自分と愛の間に、何かが蠢いた気がした。

『照月か?』

布団を少しめくれば、身体を小さく丸め
愛の身体にぴったりとくっついている。

『おい…俺と愛の間に入るとは、生意気だな…』

政宗は自分が、本気でムッとしていることに気づき、ハッとする。
そして、クスッと笑いをこぼす。

『今のうちから、お前で慣れとかないとな。
仕方ない。三人で寝るか』

そう呟き、一人と一匹をまとめて抱えると、
もう一度目を閉じたのだった。





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