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イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第1章 ワームホールはすぐ側に(家康)


『自分の作品を披露する場では、何着も考えねばならず、
今までよりもっと過酷な条件になりました。
その時のお題は、祝言でしたので、自分と婚約者に迫った祝言を想像して、
彼だったら、こういうのが似合うかもとか、
きっと着ないだろうけど例えばこういうのを着せてみたら…
とか、いつも一番好きな人を思ってデザイン…考えをめぐらせてたそうです。』

この話を聞いている時に、不思議と家康には嫉妬の念はなかった。
それよりも、自分の知らない愛の話に物凄くのめりこんでいるのだった。

「続き…」

『はい。
でも、そんな愛さんの気持ちは彼に伝わるわけはなく、
忙しくて会えないことに、彼は毎日イライラしていました。
自分も暇な仕事じゃないけれど、休みの日まで潰して没頭してる愛さんに
納得いかなかったようです。

漸く披露の準備もひと段落して、
やっと会える…という日に、
残りの準備を任せていた部下から連絡が入り、
どうしてもデート…逢瀬を抜けなければいけなくなりました。
それに怒った彼は、心にもない言葉を言ってしまったんです。』

「なんて…」
家康は嫌な予感しかなかった。
で、なければ、佐助がこんな話するわけない。

『仕事仕事って、職場に好きな男でもいるんじゃないの?
どうせ、デザインもそいつのこと想って描いてるんでしょ?』

「うわ…ひでぇなそりゃ…」
何も知らない秀吉が漏らす。

『それを聞いた愛さんは愕然としました。
一番応援してくれていると思っていた人がそんな事を言うなんて。
毎日想い続けながら仕事をしていたのに…って。
何も言えず、涙が溢れてくると、彼は更に追い打ちをかけてしまうんです。
〈泣けば済まされるって思ってるんだろ〉って…』

「その人…本心じゃないんでしょ、それ…」
家康が、苦渋の表情で言うと、

「本心じゃなくたって、言っていいことと、
悪いことがあるだろう!」
なぜか物凄く起こっている秀吉が言う。

『えぇ。勿論本心じゃなかったですよ。
でも、言った言葉は返りませんからね。
傷ついた愛さんは、言ってしまいます。
売り言葉に買い言葉。』

「なんて?愛はなんて言ったんだ?」
秀吉が声を荒げたまま言う。
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