第6章 6:つうほうのはなし
手際よく男士を実体化させた主と、
控えのブースに入る。
他のメンバーに対戦相手の本丸の審神者が変わったことを伝え、
そういうわけで、と主は続けた。
「相手は戦闘に不慣れなようだけど、だからって手加減はしなくていいから。
審神者はともかく、男士が強いのはもう知ってるだろうし」
「ちなみに俺たちが見たところ、相手の本丸は
審神者の交代で戦闘の形式が変わって混乱しているようだった」
俺の言葉に、加州がなるほどねー、と続く。
「とすると、連携が穴になってる、ってことか」
「分断して各個撃破するなら、俺は飛び道具の盾になればいいの?
装備、全部金盾だし」
「蛍くんだけじゃなく、僕たちもじゃないかな」
納得する加州に続いて、蛍丸と燭台切が声を上げる。
打刀は先制に有利な投石、他は盾や重騎といった守備方面に装備が分かれていた。