第84章 ジャックダニエル
「主ぃ!結局全部召し上がったんですか?」
部屋に布団を引き、ころころ転がる主ちゃんに、風呂上がりの長谷部君が呆れた様に言う。
「だって嬉しかったんだもん!美味しかったし。」
「はぁ、主は全く…」
「ふふ、そんなに嬉しそうに溜め息ついてもねぇ?主ちゃん?」
「うん、へしかわぁ。審神者幸せ!」
んー‥じゃあ僕のは明日にするべきかなぁ?
髪乾かしてあげるよ、と長谷部君の手を引いて布団に座らせる主ちゃん。少し悩んだけど、やっぱりホワイトデーはその日に渡したいよね。
「主ちゃん、これ、僕からのホワイトデーのプレゼント。受け取ってくれる?あ、終わってからで良いよ。」
「みっちゃんから?ふふ、何だろ?」
長谷部君の髪を綺麗に梳かし、ドライヤーを掛ける手を止めるとこちらへ膝で歩いてくる。