第79章 愛のカタチ
「これ、どんな映画なの?」
「いや‥全然知らない。私、こっちの娯楽とか全く興味無くて…」
映し出されたのは学生服を着た男女。学生の恋愛映画なのかな?川原を自転車で駆け抜けるシーンをぼーっと見ていたちゃんが振り向く。
「…………みっちゃん、面白い?これ。」
こそっと僕の耳に手を当てて、小さな声で囁く。見たいって言っておいてこんな事言うのもどうかと思うけど‥
「いや…うん、ね?」
「前知識も無いままの初見って、意外とリスキーなんだね‥」
はは、僕が考えてた事、変わりに言ってくれたよ。
でもこれから面白くなるのかもしれないよ?と、言うちゃんをぎゅっと抱き締めて、続きを観る事にした。