第79章 愛のカタチ
「折れそう。」
はぁ!?と叫びそうになるちゃんの口を手で押さえる。
「嘘だよ、ごめん。…静かにしようね?もうすぐ始まるみたいだし。」
「むぐぐぅ!」
僕に対して素直な本音を言ってくれたのってどのくらいあるかな?弱音はきっと長谷部君よりは聞いてる。‥いや、聞き出してるが正しいか。
ちゃんは嘘をつくのが上手い。
考えてる時はすぐ解っても、口から発した言葉が本物かは本当に解らないから、しっかり僕で感じてくれてる事を、口に出してくれたのが凄く嬉しかった。
「はぁ、僕の主が可愛い。どうしよう…辛い。」
口から手を退けて、もう一度強く抱き締める。拗ねたのか、大人しくそのまま抱かれるちゃんの頭に頬擦りした。
そんな事をしていれば、上映が始まり、スクリーンに映像が映し出される。