第79章 愛のカタチ
「上映まではまだ時間があるみたいだから、他のお店をぶらぶらしてようか?」
「ああ、また再現出来そうなデザートでも探してみるかい?」
「うん、あったら一緒に作ろうね!」
にっこり笑うちゃんの手を握り歩き出す。
この大きな建物の一角にある映画館へ来て、上映中の映画ポスターを見ながら、どの映画が良い?と聞かれた。何となく恋愛映画と答えてみたけど、本当は興味無いんだよね。
デートがしたいとか言ったくせに、これじゃだめだな。
「ねぇ、ちゃんは今度は何が作りたい?僕、ちゃんと料理するのが楽しくてさ。」
ホワイトデーに!と銘打って並べられた沢山のチョコレートやクッキーの並ぶケースの前に立つ。