第75章 花浜匙
「なぁ、さっき言ってたなんとかっての……」
主の部屋へ入ると、赤面した長谷部ともう一回もう一回!と連呼する主。
あぁ‥長谷部の奴、早速やったな。
「鶴丸!長谷部の声真似がヤバイ!曽根さんが居るみたいだよ、素敵!!」
「…すみませんでした、もうしません‥」
何て台詞を言ったんだか。そんな事より押し花だ。
「なぁ、きみがさっき隣の部屋にあるなんとかを使えって言ったろ?教えてくれないか?」
「ラミネーター?うん、良いよ!押し花の乾燥もう終わったの?本に挟んだりアイロン使うだけじゃないんだねぇ。」
「主、それなら俺が行きますよ。主は本丸の者と話でもなさっていて下さい。」
行くぞ、と肩を叩かれる。