第72章 能楽
「タオル、タオル!」
靴と上着を脱いだ大将が家に走り込んだ後を、靴下を脱いで大将の上着を拾い後を付いて行く。
洗面所へ入ると、脱衣場のケースからタオルを出した大将がタオルを広げて待っていた。
「ほら、薬研拭いて?」
「わっぷ!?おい、自分を拭け!」
からタオルを取り上げて頭を拭く。
「悪かった。ここまで濡れると思わなかったから…あの時、早く教えれば良かったな。」
髪から垂れ水が喉を伝う。
ぴったりと肌に張り付いたシャツとうっすら透けた下着…
目を閉じて大人しく身体を拭かれるに釘付けになった。