第1章 主と一緒
「勿論ですよ、主!ありがとうございます、ずっと大切にします!!」
「へへ、良かったぁ‥」
長谷部が気に入らなかったらどうしようかと思ったんだ、と安心した様に呟く主。
ふわっと、困ったように笑った主を見ていて、思わず抱き締めたいと思った。
その事を知られたら、伊達の奴等や粟田口の大きい方辺りに、ちょろいだの何だのごちゃごちゃ言われるんだだろうな…
だが、この際それはどうでもいい。俺はこの本丸に来れて、この主に会えて本当に幸せだ。
カチカチと小さく鳴るそれを握り締めて、心から幸せだと思った。