第1章 主と一緒
玄関で俺達を出迎えた燭台切と小夜に土産を渡し、主の私室に入れば、クッションを抱えて満足そうに足を伸ばす。
「今日は楽しかったよ!長谷部とデート出来て嬉しかったぁ!」
「で、デートですか!?」
いかん、声が裏返った。
「うん?だって私、長谷部が来てくれた時からずっと好きだよって言ってるでしょ?だから、今日のはデート!」
「デート…主が、俺を‥好き?」
確かに、俺がここに来た時から主は事ある毎に好きだと言った。
だがそれは俺にだけではない。
短刀には日課の様に言っているし、浦島や骨喰達脇差にも言う。太刀も大太刀、槍だって全員に言っている筈だ。