第5章 シュレディンガーの猫
こいつ達は三日程ここに居る予定らしい。五虎退の虎とも仲良くしているし、他の奴も喜んでいる。
「あぁ、いけません!わたくしの尻尾はオモチャではないのですよぅ!あるじ殿、あるじ殿!このお猫様に言って下さい!!」
…このお供の狐以外はな。
「ふっ…」
「大倶利伽羅殿、楽しそうですな。」
「…そんな事はない。俺は別に。」
隣に座っても?と言う一期一振の言葉に無言で頷くと、腰を下ろして猫を膝に抱き上げた。
「私には楽しそうに見えましたが、違いましたかな?」
口元に手をやると、意味有り気に笑って見せる。