第1章 主と一緒
「今日はありがとう。いきなり誘っちゃってごめんね…それに、万屋だけって言ったのにお団子も。あ!お団子食べたの皆には内緒だよ?三日月に言ったら俺も食べたいって怒られちゃう!」
にこにこと嬉しそうに笑う主。
主の笑顔を見ていると、自分まで笑顔になっているのに気付いたのはいつ頃だったか?俺だけじゃない、うちの本丸の者は皆、主が笑うと嬉しそうにするんだ。
本当に人の身とは不思議だな。
「それで、主は何を探していたんですか?随分と悩まれていたようですし、俺に言ってくれれば一緒に探したんですよ?」
「うん、あのね…」
そう言いながら薄い紫色の紙袋を取り出す。