第37章 鍵②
そっか…だからあの時、こんちゃんは鍵を探せって言ったんだね。
……ん?
「え‥ま、まって?じゃあ皆の記憶は!?…っていうか、皆刀の姿に戻ってからこんちゃんが何処かへ持って行ったんだよね?皆って前の皆なの?それとも全く関係ない知らない皆なの?‥あ!は、長谷部はどうなってるの?そもそも記憶ってどうして戻ってるの!?…んぐぐぅ!」
矢継ぎ早に言うと、三日月が私の口を押さえる。
「こらこら、一気に言っても解らんだろ。それに、このからくりは俺も知らん。」
「ご、ごめん…」
「よしよし、暫くそうして大人しくしておれ。」
背中をぽんぽんと叩かれ、三日月の胸に収まる。