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うちの本丸【刀剣乱舞】

第94章 今を生きる


「ええ、そのようですね。人の言葉を借りるのは不本意ですが、俺の思っているそれと変わらないんですよ?‥ね、主?」

「……ありがと。」

「運にも世間にも見放され、天に向かって虚しく叫んだかと思えば我が身を振り返り運命を呪い、無い物ねだりの毎日を過ごす。……こんな具合に自分をだめな奴だと思っていても、何かの拍子に君を思えばたちまちのうちに私の心は天の門口で賛歌を歌う。君から受けた甘やかな愛を思えば、私は幸せの長者となり、たとえ王とだってこの身を取り替えようとは思わない。」

胸の前で手を握って俯く主の頭を撫でながら、長谷部さんが手元の本を閉じた。

「…長谷部、その詩ってね、作者さんが書いてる相手、同性の恋人なんだ。」

「そうなんですか?」
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