第94章 今を生きる
そう言って少し妖艶に笑うと、膝にあった手拭いを肩に掛ける。
「すまないな、気付けば話が大幅にずれてしまったなぁ。おぬしが最初にした自覚という質問の答えならば、ほぼ最初からだ。そして俺からも動こうと思ったのは、主の屈託の無い笑顔を見てからだな。‥どうだ、満足したか?」
「‥ずれたなんてとんでもない!本当にありがとうなんだぞ。俺の知らない事が沢山知れたし、三日月さんの本気も知れて嬉しかったたよ!」
危ない危ない、またうっかり見蕩れるとこだったぞ。他の皆もそうだったけど、主の事を考えてる時の笑顔にドキッとするな。
「ふむ、ならいい。次は誰に話を聞くつもりだ?」
「次は最後の一人、長谷部さんなんだぞ。」
「ははは、それは強敵だなぁ。どれ、話を聞けたら是非俺にも教えてくれ。」