第87章 国宝指定記念日
時刻は九時過ぎ、本丸とのやり取りが落ち着き、夕食に大将と燭台切の旦那が作った料理が運ばれる。
アクアパッツァ?とかビーフストロガノフ?とかって横文字の良く解らんやつが沢山と、昼に作った桃のムースケーキだ。
「…さるてぃんぼっか?」
「あぁ、これがサルティンボッカ。こっちはペスカトーレにクワトロフォルマッジで…」
「呪文ですか?頭が痛くなりますな。」
燭台切の旦那が説明してくれたが解らん。とにかく美味そうだ。
「凄いな、今日は驚く事ばかりだ。俺がこんなにしてもらって良いんだろうか…」
「主役は気にしないの!さぁ、始めようか。長谷部君、どうぞ召し上がれ!」
「長谷部、おめでとう!いっただきまぁーす!」
美味い料理と美味い酒、本丸の奴等と話をしながらする食事はいつも以上に美味く感じた。