第87章 国宝指定記念日
「「ああ、もう限界〜主ぃ、俺達そろそろ休むね。」」
「「主さん、おやすみなさい。皆も早く寝なよぉ‥」」
「「兼さんや陸奥守さん達は寝ちゃったから、今日はここに置いて行きますね。」」
加州の旦那や大和守の旦那が眠そうに部屋を出て行く。
その後、大将の部屋で酔い潰れて雑魚寝する者に、布団を掛けた堀川の旦那も部屋を出た。
「大将、一兄もうとうとしてるし、お開きにしようぜ。」
「主、お前達も、今日はありがとうな…」
目を擦ってぐっと伸びをした鶴丸の旦那が起き上がる。
「はぁ、いやいや、今日は面白かったな。…さて、今は何時だい?」
「十二時だな、そろそろ休もう。」
「…そうか、なら長谷部と主、言いたい事があるんだが良いかい?大事な事だ、良く聞けよ。」
珍しく神妙な面持ちの鶴丸の旦那が口を開く。
「俺達、主の刀剣辞めるわ。」