第87章 国宝指定記念日
驚いた様にこちらを見た長谷部。その気持ち、良く解るぜ。しかし、あの不動がねぇ‥
「馴染んでいるなら良かったじゃねーか、仲良くやれよ?」
「「お、薬研だな?久しぶり!安心しろよ。どっかの眼鏡と違って、ちゃんと見ててやるからさ?何かあったら俺がぶっとばーす!」」
愛染がにかっと笑うと、不動が不貞腐れた様にそっぽを向く。そんな不動をじっと見ていた信濃がそっと、近付いた。
「「懐、ガラ空きだよ!こちょこちょこちょ…!」」
「「おいお前!やっ、め!あはは!?」」
「「‥ね、主君。馴染んでいるでしょう?ですから、心配しないで下さいね。」」
「「皆さん仲良しで、素晴らしいですね!わたくしも楽しくなってしまいますよぅ!鳴狐もそう思うでしょう?」」
「「ああ…良い事だね。」」
傍に来たお供の狐を撫でて、にっこり笑った前田がこちらへ手を振ると、大和守の旦那が、次へ移動する。
次は打刀か?