第87章 国宝指定記念日
「「ボクとお話?何が聞きたいのさ。一言‥?はぁい。あるじさーん!一兄、薬研、見てるー?長谷部さんもおめでとー!」」
「「長谷部さん、おめでとうございます。秋田です!一兄、早く帰って来て下さいね?おっみやげ、おっみやげ♪」」
「「ひっく…はぁ?長谷部ぇ?どーでも良いね。それより酒持ってこいよぉ!」」
お、不動だ。こいつも相変わらずだな、膝を立てて机に肩肘をついて、甘酒のカップを揺する。
「…おい、誰かこいつの甘酒、牛乳に変えろ。お前はまだ新入りだろ?大人しくしたらどうだ。」
「「はんっ、お前には関係ないだろ!‥ひっく。」
「「…長谷部さん、おめでとうございます。前田です。不動君は心配要りませんよ、ちゃんと本丸の皆に馴染んでいる印象を受けます。」」
主君の前では膝は立ててはいけませんよ?と、声をかける前田と、大人しく胡坐をかく不動。