【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第14章 証明
貴女「赤司君…」
赤司「…」
珍しく取り乱した姿を目にし威厳のある赤司君の像が少し変わりつつあった。
赤司「おかしなものだな…前まであんなに海常のことを欲していたというのに、今はお前の方が大切だと思っている。新しいものを手に入れるよりも今持っているものを手放したくない…いつからこんなに、なくすのが怖くなったんだろうな…」
赤司君とは思えない言動だ…私はそんな赤司君に近づき肩に手を置いた。
貴女「仕方ないわ…それが貴方の感情だもの。それを弱いと思うのは間違い…どんな感情を持っていたとしても赤司君は赤司君でしょ? それに…貴方は1人じゃないわ。青峰君や緑間君達がついてるじゃない。」
そういうと赤司君は悲しく微笑み、空いている私の腕を掴んだ。
赤司「僕は…思う以上にお前を手に入れたいらしいな…」
貴女「…どうしてそこまで私を?」
赤司「まだわからないのか?」
私の腕を掴んでいた彼の手が腰に移動し引き寄せられた。
赤司「お前を…好いているからに決まっているだろう?」
不意の告白に顔を赤らめながらも私は視線を落とした。
貴女「…私は貴方を好きになることはできないわ。私にとって赤司君は…敵だから。」
赤司「そんなことを言っていられるのも今の内だ。嫌でも好きにさせる。」
椅子に座ったままの赤司君は私の顎をグイッと引くと顔と顔の距離が近くなった。
赤司「たとえお前が帰りたいと言おうが、絶対に逃さないよ… 大人しく僕のものになってほしいんだがな…」
貴女「……」
赤司君はいつもの調子に戻り妖しく笑みを浮かべた。
赤司「そう簡単にはいかないのが#NAME1#という女だな… 少し乱暴に扱わせてもらう。」
赤司君は机の上にあった小瓶を口に含み、そのまま私と唇が重なった。
貴女「んんっ!?」
口の中に味わったことのない液体が流れ込み飲むしかなくなった。前にもこんなことがあったということを思い出し、目を見開くしかできなかった。