【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第14章 証明
〜赤司side〜
***
赤司「うっ…母さん…」
赤司母「征ちゃん、最期に聞いてくれる?」
赤司「最期なんて…そんなこと!」
赤司母「幸せになって征ちゃん…貴方にはきっといい人に出会えるわ。ごめんね…一緒にいてあげられなくて…愛してるわ、征ちゃん………」
赤司「母さん!!!」
***
古い思い出だ…過去の話をすれば母さんのことを思い出してしまう。 なかなか慣れたものじゃないな…
赤司「僕は父上を許せなくて…暗殺を依頼した。世間には急死として知らせ、それ以降僕は帝国の皇帝となった。」
こんな話をすればきっと#NAME1#に恐れられてしまうな…なぜ話したのだろう、この話は僕に不利だ。それなのに…
赤司「フッ、僕は弱いな…本当は認められたかった、父上に…」
貴女「…ずっと、寂しかったんだね。」
#NAME1#は怯えているだろうと思ったが、その表情は怯えたというよりも哀れみを表しているように見える。
赤司「…怖くないのか? 」
貴女「怖くないよ…状況は違えど、私も両親を亡くしてる。その面では貴方の気持ち、分かるから。それに、弱くてもいいじゃない。完璧な人なんてこの世に存在しないでしょう?」
どうして…そんなに優しい言葉をかけるんだ…僕は#NAME1#に酷いことをしてきたというのに…
あぁ、これが…#NAME1#の強さなのか…
僕は気持ちが穏やかになった。今まで持っていた仮面の鎧が砕ける感じがする。彼女になんて言おうかと考えていた時…
青峰「悪いな、取り込み中だったか?」
貴女「!?青峰君?」
赤司「……」
言葉とは裏腹に、全く悪びれた様子のない軍事司令官 青峰大輝が入ってきた。
赤司「何の用だ?」
青峰「今吉からの情報だ、海常が4ヶ月後くらいに攻めてくる情報を得た。」
貴女「……っ!?」
とうとうその時が来たか…
邪魔が入ったことは気に食わないが、僕は大輝の話に耳を傾けることにした。