【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第13章 独占
「赤司君を悪い人だとは思わなくなりましたか?」という言葉が私の頭の中をリピートする。確かにあの日記を見てから、今までに抱いていた赤司君のマイナスの感情は少し薄れた…
もっと彼のことを知りたいと思ったのも事実だ…
だが、今の黒子君の発言がすごく私の心の中で重くのしかかった…まるでこの先には行くなと言われた気分だ…
すると私を後ろから抱きしめる黒子君の力が強まった。
貴女「黒子君…?」
応答はない…眠ってしまったのだろうか?そう思った瞬間首筋にピリッとした痛みが走った。
貴女「っ…ぁ」
そのままワンピースの後ろのチャックを下に降ろされ背中が露出する形になった。
貴女「!?ちょっと待って!」
黒子君の行動が理解できない…彼は露出した背中にわざとらしく音をたてて口づけを落とす。
貴女「あっ…やめて……黒子…くん…!」
その瞬間、ドサッという音と背中に冷たい感覚があり目の前に黒子君が現れた。
黒子「姫…姫は赤司君のことが好きですか?」
貴女「えっ…そんなこと…」
黒子「行かないで…ください…」
黒子君は私に覆いかぶさり、耳元で消え入りそうな声でそういった。
貴女「行かないでって…私は…どこに……」
黒子「…この拘束を解けば貴女はこの手をすり抜けてきっと赤司君の元に行ってしまわれるのでしょう…?」
貴女「…」
私は黒子君のその問いに「いいえ」という答えを言うことはできなかった…
戸惑っていると、黒子君の手が私の髪を軽く透きゆっくりと唇が重なった。
貴女「んっ…」
触れるだけの優しい口づけが離れると天井を背景に彼の青い目が私を捕える…
黒子「姫…これ以上はもう我慢できません。」
突然すぎる発言についていけず瞬きを繰り返した。
黒子「…ずっと気づかないフリをしてどこかで諦めてきました。でも貴女が離れていくかもしれないって思うだけでこんなに胸が痛いんですね…それでも、貴女に惹かれずにはいられないんです…」
一つ一つの言葉が私の中に入ってくる…
黒子「…好きです、姫。」
それは生まれて初めて聞いた私の憧れた言葉だった。