【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第13章 独占
黒子君もドアが開かないことを確認した。
黒子「どうやら時間式の自動ロックのようですね…外から誰かが開けないと出れませんね…」
貴女「そんな…どうすれば…?」
私はどうにかして脱出できないかと辺りを見回した。だが、唯一窓があるだけで、その窓も小さく子供1人通れるのがやっとの大きさで諦めた。
黒子「大丈夫です。今日はもう日が暮れてしまいましたが、明日になれば外で騎士達が鍛錬をするのでその時に助けを呼びましょう。
」
それがベストな選択だと思い賛成した。だがそうなるとこの密室空間で夜を明かす必要がある。それを察した黒子君はこの部屋で使えるものはないかを探し始めた。
黒子「姫、毛布を1枚見つけました。これを被ってお休み下さい。」
貴女「ありがとう、でも黒子君はどうするの?」
黒子「僕は棚の反対側で寝ますから安心して下さい。」
彼は彼なりに気を使ってくれているのだろう…だが、こうなったのは全て私の責任だ。
貴女「そんなのダメよ! 王女として自分の騎士にカゼを引かせるなんて真似できないわ…」
黒子「それは僕のセリフです…ただでさえ病み上がりなんですから」
優しい口調でそう言った黒子君は手に持っていた毛布を私にかけた。
貴女「…だったら、貴方も一緒に使って?」
黒子「えっ?」
自分でも思いもよらない言動だ。それを聞いた黒子君ですら目を丸くしている。
黒子「…いいんですか?本当に…」
貴女「ええ、もちろん!」
申し訳なさそうな顔をした黒子君に私は微笑んだ。すると彼も諦め微笑み返してくれた。
黒子「クスッ 相変わらずですね姫…ありがとうございます。」
そして私はかけられた毛布を黒子君に渡した。