【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第12章 温熱
〜花宮side〜
花宮「#NAME1#?」
オレは静かに眠った#NAME1#を見た。
雪のように真っ白な顔をしているから死んでいるのではないかと少し疑問に思った。だがオレはあることに気づいた。
花宮「…!おい、まさかコイツ…桜花熱なんじゃ…!」
女でこんな高熱を出しているということは桜花熱である可能性が高い。
なんで今まで気がつかなかったんだよ…
オレは考えている暇もなく#NAME1#を横抱きにして医務室へと向かった。
in医務室
花宮「おいっ!」
緑間「む、いきなりなんなのだよ。」
いきなり扉を開けたオレに驚いた緑間は持っていたペンを落とした。
花宮「コイツが高熱で倒れた!桜花熱の可能性がある。」
緑間「なんだと? おい、そいつをベッドに寝かせるのだよ。」
オレは言われた通りベッドに寝かせると緑間は#NAME1#に触れた。
***
診察を終えた緑間は呆れた顔をしながらオレをみた。
緑間「これは桜花熱じゃない、ただの高熱なのだよ。」
オレはふと、よかったと安堵した。…こんなこと初めて思った。おいおい、人の不幸がオレの幸せなんじゃなかったのかよ…
緑間「だが、珍しいな。お前がそんな取り乱しているとはな。」
花宮「そんなわけねぇだろバァカ。」
そのまま#NAME1#を再び抱き部屋に戻った。
花宮「…」
オレは無言で#NAME1#を見つめた。そっと頬に触れると熱を感じた。
花宮「…連れて来るんじゃなかった。そうすりゃ、こんなに心を乱されることはなかった。こんな気持ちになったのは…お前が始めてだ」
オレの過去を話したのもそうだ。心の何処かでコイツにすがりたかった…ふはっ、嫌われ者の悪童も落ちたものだな。
狂った自分を嘲笑いながらも#NAME1#が次に目覚めるの、ただひたすら待った。