【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第12章 温熱
黄瀬君との1日から随分と月日が経った。
それなのに…私の頭の中は帝国の男達のことでいっぱいだ。
あれからずっと部屋に引きこもっていたけど…一行に忘れることは出来なかった。
貴女「…」
前のように本を読もうと思っても、ふと気づけば手が止まっている。
実渕さんと話をしていてもボーッとしてしまって内容が頭に入ってこない…
これは…何?
彼らのことを考えると胸が苦しい…
こんなこと今までなかったのに…
貴女「はぁ…」
出てくるのはため息ばかりだ。
なんだか私だけ時間が止まったように日が流れている…そんな感じだ。
貴女「…熱い」
考えすぎているのだろうか?身体が焼けるように熱い。
(どうして…こんなことに?)
私は椅子に座り瞳を閉じた。
***
ここは…夢の中?
あたりは真っ暗で何も見えない…
「#NAME1#…」
っ!この優しい声は…
貴女「…母さま?」
母「#NAME1#、何を迷っているの?」
迷っている?
貴女「えっ?」
母「貴女はわかっているはずよ、本当は彼らのこと嫌いではないのでしょう?」
貴女「そんな…こと…」
母「でも認めていないだけ…彼らは敵だから?」
夢の中の母の言葉は私に優しく突き刺さる。
貴女「…母さま、もうどうしたらいいか分からないんです。私のことを好いてくれるのは嬉しい、だけど私は囚われの身…そんなこと許されない。」
母「それが貴女の答えなら、それでもいいじゃない。」
母の優しい声が私を包み込む。
母「貴女の幸せは貴女が決めなさい、#NAME1#。たとえどんな選択をしようとも、母さまは#NAME1#の味方ですからね。」
貴女「母さま…」
目の前に光が現れ、母さまの声は小さく消えていく。
貴女「待って!母さまっ!!」
目を開くと見慣れた部屋。
貴女「夢…か」
私は火照った身体を持ち上げ窓を開けた。