【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第7章 変化
貴女「ん、んっ!!」
赤司君はやめることなくスープを口移しで飲ませてくる。たかがスープを飲むという行為にこれだけ時間と体力を使うとは予想もしていなかった。
貴女「はぁ、はぁ…もう…分かったから、ちゃんと食べるわ…」
あふれそうな涙をこらえながらそういうと赤司君は満足したというような顔をした。
赤司「それはよかったよ、あぁ安心しろ。お前がすべて食べ終わるまでそばにいるよ。」
貴女「くっ…」
結構よと言いたかったがそれを言葉にすることはできなかった。そして赤司君と緑間君が見守る中、私は黙々と遅い昼食を食べた。
貴女「……」
赤司「……」
長い沈黙が続く。目もそらさずに私の食べているところを見ている赤司君に不快を感じその沈黙をやぶった。
貴女「ねぇ、どうして部屋なんて用意したのよ?あの客室でもよかったのに…」
赤司「当たり前だろう、もうお前は客ではないのだから。それに#NAME1#は帝国の姫になったのだから階も上にあげた。」
貴女「階?それも関係があるの?」
と疑問を問いかけると隣にいた緑間君が口を開いた。
緑間「帝国では決められている部屋の階によって身分が決められているのだよ。ちなみに赤司の部屋は最上階の7階、オレ達上級騎士と暗殺部隊、スパイは5階、その他はそれ以下の階というわけなのだよ。」
貴女「私の身分をそんなに高くしていいの?帝国に…負けたのに。」
悔しいが本当に疑問に思ったことを聞いた。実際のところもっとひどい扱いをされると思っていたが、むしろ過保護すぎるからだ。
赤司「さっきも言ったようにお前は帝国姫だ。姫を守るのに勝ちも負けもないだろう?それとも僕のメイドを希望していたのか?」黒笑
貴女「いいえ、この階にしてくださったこと感謝していますよ、皇帝陛下」
誰がなるかという意味も込めて皮肉な笑みを使って言い捨てた。そんなことを話しているうちに食器が空になった。
赤司「すべて食べられたようだな、それでは僕は失礼するよ。あぁそれと今日から城内を移動することを許そう。あとは彼から聞いてくれ、入れテツヤ。」
貴女「えっ!」
扉が開くと甲冑姿ではない黒子君が入ってくるのと同時に赤司君と緑間君が部屋を出た。