【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第5章 波乱
それからはずっと暇な時間。実渕さんが本を持ってきてくれたりはするけれど、暇ということには変わりなく時間を潰し夜になった。
(部屋からも出れないんじゃこの国のことを探ることもできないじゃない…)
貴女「……無力ね、私って」
そう自分を責めていると
ゴトッ
貴女「えっ!」
天井から何やら物音が聞こえ見上げると一部がはがされそこから人が下りてきた。
貴女「!!伊月…さん……」
伊月「やぁ#NAME1#姫、イカの調子はいかがかな?…キタコレって姫!」
ガバッ
私は泣きそうになり伊月さんにすぐさま抱きついた。 彼は伊月俊、我が誠凛のスパイとして働き情報を持ってくる人。誠凛にいるときは私の相手をよくしてくれる。
伊月「ごめんな、遅くなっちゃって…怖かっただろ?」
そういうと伊月さんは優しく抱きしめてくれる。
貴女「ううん…いいの。またこうして会えたから。」
いままでずっとこらえてきた涙が零れ落ちたが伊月さんはぬぐってくれた。
伊月「俺だけじゃないぞ」
そういって天井を指さした。するともう一人下りてきた
貴女「木吉さん!!」
木吉「おう、#NAME1#!無事でよかったぜ」
彼は木吉鉄平、伊月さんと同じで誠凛のスパイ。兄さんの一番仲のいい友人でもある。たまにしか城へ帰ってこないけど珍しい話をしに戻ってきてくれる。
木吉「泣いてたのか…ホントはもっと早くつけるはずだったんだが帝国の警備にてこずってな…」
伊月「今すぐにも城に連れて帰りたいのはやまやまなんだが、こんなことをしてる間にもいつ見つかるかわからない状態なんだ…」
伊月さんも木吉さんも少し暗そうな顔をしながらそう言った。
貴女「兄さんたちは…無事?」
木吉「あぁ大丈夫だ。というか誰一人負傷はしてないんだ…皇帝の目的が分からん…」
よかった…ふとそう思った。
伊月「いいか、#NAME1#姫よく聞くんだ。 2日後に誠凛軍が君を助けに来る。それまでここで待っててほしいんだ。」
貴女「ありがとう伊月さん、木吉さん…私のためなんかに。気をつけてね…」
木吉「じゃあな…#NAME1#」
そう言って二人は私を抱きしめて空いた天井に戻った。