【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第5章 波乱
私が帝国に攫われ2日が経過した。ここでの生活は誠凛王国とは全然違う。それだけでも十分大変なことだが最も厄介なのは私以外全員が敵ということだ。それでもこの人は私の味方をするとは言っているけど…
実渕「#NAME1#姫、おはよう。替えの着替えを持ってきたわよ」ニコっ
貴女「…ありがとう。でもなぜスパイの貴方が私の世話なんてしてるのかしら?」
少し嫌味を含めて言った。…この人にはあまりそういうことをしたくないが。
実渕「ふふっ征ちゃんから世話係の仕事をもらったのよ~改めてよろしくね。」
貴女「だったら私に侍女をつけてと皇帝に言ってくれないかしら。さすがに男性の方に服を持ってきてもらうのはイヤよ。」
実渕「あら、ふふっあたしのこと男として意識してくれてるの?だけどね残念だけどそれは無理だわ…この城には貴女以外女の子はいないのよ。」
少しうれしそうに実渕さんはそう言った。
貴女「噓でしょ、こんな巨大な城に男しかいないなんてそんなわけないでしょ。」
実渕「ホントよ、それもイケメンで紳士な男ならいいけど野蛮な男しかいないわ…」
彼はため息をつきながらつまらなさそうな顔をした。
貴女「それ貴方が言っていいの…?」
実渕「あらやだ、あたしは男だけど心は女の子と一緒よ。ふふっでも、いつかあたしも落とされちゃうかもね…どこかの心強いお姫様にね。」
最後のほうはボソッと言ってなんて言ったか聞こえなかった。
貴女「それで、どうして女がいないの?」
実渕「ああ、それはね今から10年以上前に流行った女の人を襲った病のせいでたくさん死んだのよ… 今はもう大丈夫なんだけど女性がこの国に少ないから人口が増えないのよ…」
この話には覚えがあった。本で読んだことがあることを思い出した。
貴女「桜花熱ね…最近勉強したわ。なるほど、理解したわ…」
実渕「賢いのね#NAME1#姫!そうなのよ、この国も意外と大変でしょう?」
(そうか…ということはここは北の国、誠凛からだいぶ遠くまで来てしまったのね……)
実渕「朝ごはんとってくるわね」ニコッ
男だけしかいないこの城でやっていけるのだろうか…私は早く助けが来ることを祈るしかなかった。