【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第16章 逆襲
男の人が喋っている声が聞こえる。
それに少し肌寒い。
恐る恐る瞼を開けるとそこには見たことのない景色が写された。
貴女「えっ…ここ、どこ…??」
動こうとするが後ろで手が拘束されているようで思うように動かせない。
灰崎「逃げようったって無駄」
視界に足が入る。
上を見上げるとコーンロウのような頭をした目付きの悪い男が立っていた。
(この声…私を城で襲った人。)
貴女「貴方…誰…?」
灰崎「さぁ~誰だろうなぁ~」
男はキラリと光る宝石のようなものを腰や腕に身につけている。
この人…赤司君が言ってた…
貴女「…盗賊ね」
灰崎「せーかいっ」
男はニヤリと不気味な笑みを浮かべる。
貴女「こんなところに連れてきて私に何のよう?」
灰崎「あーアンタ本人には全然用はねぇよ。ただどうしてもぶっ潰してぇやつがいてよぉ」
さらに黒く影がかかり怖さが増す。拘束された私の手はガタガタと震えていた。
貴女「…」
灰崎「アンタ、赤司の女だろ?」
貴女「…え?」
赤司の…女?
灰崎「だからよぉ…あいつの大事なもんを奪ってやろうと思ってよ」
どうやらこの男は赤司君にそうとうの恨みをもっているようだ。
貴女「赤司君とどういう関係かは知らないけど…私は彼の女なんかじゃないわ」
そう、形的に帝国の姫となっているけど実際私は赤司君のものではない。
灰崎「はぁ?そんな嘘で騙せると思ったのか?まぁどっちにしろ、俺があんたを拐ったときの赤司の悔しそうな顔は一生忘れねぇぜ」
彼はそう言って喉をならした。
貴女「…最低。」
灰崎「おいおい、んなこといって今の状況わかってんの?残念だが助けは来ねぇぜ?それに…」
目の前の男は腰を下ろし片手で私の頬を挟み顔を近づけた。
灰崎「こんな綺麗な女、なんもしねぇわけにはいかねぇしなぁ」
強い力で捕まれ私はただただ睨みつけることしかできなかった。