【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第15章 悲恋
貴女「!?んんっ…」
高尾君に引き寄せられた私はそのまま彼に唇を奪われた。
高尾「ん…はっ……やっぱり…姫さんの唇ってやわらけぇよな…」
貴女「…高尾君」
高尾君はものすごく切ない顔をしている…こんな彼は初めて見た。
高尾「なぁ…姫さん、オレさ…恋なんて初めてしたんだ……オレが女なんて好きになるなんて一生ないと思ってたんだぜ?」
貴女「…そうだったのね……」
高尾「ホントあんたが来てくれてよかった。でもさ、姫さんが帝国に慣れていくことに焦ってる…」
高尾君は私を優しく抱きしめた。
高尾「姫さんがどんどん離れていく気がしてさ……オレ、姫さんのことすげぇ好きみたいでさ…ホントはオレだけの女になってほしいって思ったんだぜ…」
貴女「……」
きっと私もどうしたらいいのか分からずにひどい顔をしているのだろう…
高尾「でもさ…オレ姫さんには笑ってほしいんだよな……」
貴女「…え」
そういうと彼は私を離し高尾君らしく笑った。
高尾「だからやっぱオレには抱けねえな、姫さんを泣かせるようなことはしたくねぇ…」
貴女「…ごめんなさい」
私は彼の気持ちを壊してしまった気がして謝ることしかできなかった。
高尾「姫さんはなーんにも悪くねぇよ、わりぃな……さっ、そろそろ部屋に戻った方がいいんじゃね?」
そう言った彼は今にも私を追い出そうとしているそぶりを見せた。私はそのそぶりに少し気が障った。
貴女「もう少しここにいるわ、あなたのことも心配だから。」
高尾「ほーら、そんなこと言ってるからオレみたいな男に目を付けられるんだぜ? でもそうなったらオレが守ってやるよ。よーし!きーめた、オレ今日から姫さんのためにも働くぜ。」
高尾君はベッドに倒れこむように横たわった。
高尾「また怪我したら手当てしてくれたらうれしー…」
高尾君の瞼は閉じ眠った。
貴女「高尾君…ありがとう。」
私は疲れ果てて眠った彼の額に口づけを落とし医務室を出た。