【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第15章 悲恋
~高尾side~
扉が開く音がした。
緑間「…おい、いつまで寝たふりをしているのだよ。」
高尾「へへっ、さっすが真ちゃん。」
オレは眠ったふりをしていた。姫さんは騙されてくれたけど真ちゃんには無理だったか。
緑間「おい、あれでよかったのか?」
高尾「あっれー?真ちゃんもしかして盗み聞きしてた?」
緑間「勘違いするな、お前の女事情など興味がないのだよ。だが、いい結果ではないのは顔でわかるのだよ。」
んだよ…慰めに来てくれたってわけか?素直じゃねぇなぁ…
高尾「真ちゃん、あんがとな。協力してくれて…でももうあれでよかったと思う。オレは結ばれなくても姫さんのそばに入れるだけで充分だって気づいたぜ…」
緑間「高尾、お前はつくづく馬鹿な男なのだよ。」
そうだよな、でもなかなか気分はいい方なんだぜ?約束どおり姫さんからチューもらえたしな。吹っ切れたぜ。
緑間「そういえば、お前がそんなひどいケガをするとはな…そんなに苦戦したのか?」
高尾「あ?あぁ…1人を始末するつもりがめちゃくちゃな人数とやりあってよ、気配も武器もオレと似たようなもんだった。あれはおそらく盗賊かなんかだろ?」
緑間「盗賊か…」
真ちゃんは深く考え込んでいる。
高尾「ん?なんかあんのか?」
緑間「いや、盗賊が大人数で襲うということは不自然なことなのだよ…まさか……」
高尾「まさか?」
緑間「帝国を恨んでいる盗賊に心当たりがあるが考えすぎか…」
帝国を恨んでる盗賊?んなのいんのか?
緑間「かつて帝国騎士の上位騎士だった男がいたのだよ。その男はあまりにも乱暴で残酷だったことから赤司が捨てた。」
高尾「マジかよ…」
緑間「やがてその男は盗賊の道に進み国中を荒らしているとの噂を聞く。まぁ俺の考えすぎだとは思うがな…」
まぁオレが倒したからいいかとその時は思っていた。
まさかその男があんな事件を起こすなんてその時のオレには想像もつかなかった。