第98章 夢日和
「やっぱり、ヒヨコはおいらだ」
「そう?じゃあ栄養を与えなくちゃね」
翔くんから熱いキスが注がれる。
中心も再びグンッと元気に立ち上がってきた。
「おいらは…翔くんの下の口に栄養を与えてあげる」
さっきまでの余韻で緩くなっている翔くんの蕾は、中心の先っちょで数回つついただけでおいらのを受け入れた。
翔くんと2度目のシャワーを浴び、2人でベッドに腰かけて淹れ直したホットココアを飲む。
両手でカップを持ち
「美味しい」
って呟く翔くん。
隣の卵色を眺めていて、おいらはふと思った。
「なぁ、翔くん」
「ん?」
「そのニット…もしかしてあの時のか?」
「…智くん、思い出してくれたんだぁ」
そう言った翔くんは、ふふって微笑み嬉しそうだ。
「翔くん…ずっと持っててくれたの?」
「あたりまえでしょ。このニット、智くんがくれたんだもん。
“翔くんは大きくなるから大丈夫だよ”って。
“いつかこの服が着られますように”って」
「そう、そうだったよな」
「これからも大切にするから」
「うん。ありがと」
「もちろん、智くんのこともね」
あの時のおいらに伝えたい。
素敵な誕生日になったよ、
翔くんと一緒にって。
END