第75章 One Step

「ふ、う…ん…」

僕は智くんに跨がるようにして抱きつき、熱いキスを交わした。

ちゅっ。とリップ音をたてて唇を離す。

智くんを見ると、いつの間にか智くんのシャツも前がはだけていて。

中途半端に纏っているシャツからチラチラ見える、鎖骨や胸の突起、割れている腹筋が何ともセクシーだった。

この体に抱かれるんだ。

早く抱いて欲しい。

胸の鼓動が煩いくらいに高鳴っていく。



「智くん、これ…」

ベッドの脇に隠していたローションを智くんに見せた。

「翔…用意してたの…？」

智くんはちょっとびっくりしたような顔をしていた。

「準備してたの、これだけじゃないけど…後でわかるから…」

僕はローションの蓋を外して、智くんの手に垂らした。

そして、恥ずかしさでいっぱいだけど…智くんのその手を僕の後ろの蕾に導いた。

「ココ…解して欲しいの」

智くんを見ると、耳まで真っ赤になっていた。


蕾をなぞるようにした後、智くんの指が蕾の入り口を広げるようにゆっくり動く。

「んっ…あっ…」

それだけでも、体がビクンビクンと反応してしまう。

「翔…痛い？」

「違うの…気持ちいいの…」

「ふふっ、気持ちいいのか…良かった」

智くんの指が深く入ってくる。

「あっ…翔、もしかして…」

「うん。あの日からね、毎日…自分でも解してた…」

「毎日…？」

「そう…いつでも大丈夫なように…痛くて途中でやめたりしないように…」

「翔…」

智くんが体を伸ばして、唇にキスをしてくれた。

「ありがとう」

すごく優しい響きの言葉に胸がいっぱいで…僕はコクッと頷いた。

「智くんの…いれて」

「うん、俺ももう限界…」

蕾から指が抜かれ、智くんの熱がこもった中心があてがわれた。