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キミとボク【気象系BL】

第69章 あなたの魔法



智くんと一緒にベッドに入る。

すると智くんの手が伸びてきて、そっと俺を抱きしめてくれた。

包まれてる…っていうほうが、しっくりくるかもしれない。

智くんの甘くて優しい匂い。

ポカポカな温もり。

俺を見る、水分量の多い瞳。

「しょぉくん」

舌ったらずな…

「ふふっ。もしかして、智くん眠くなったの?」

「う…ん…しょぉくんとこうしてるからね…」

「あはは。嬉しいけどさ、魔法かけてくれるんじゃなかったの?」

「まほー?あはは、おいら…自分にもかけちゃった…みたい…」

トロントロンしながら話すから、もう愛しくて愛しくてたまらない。

「しょぉ…もね、もうすぐかかるよ、まほー」

「そうだといいんだけどね」

「もうね…かかってきてる…はず…」

智くんの瞼が閉じ始めた。

「おやすみ、智くん」

「おや…しょ、く…」



スースーと規則正しい智くんの寝息。

暖かな智くんの体温。

包まれてる安心感。

それらが俺を眠りに誘う。

…あぁ、これが智くんの魔法か。

「おやすみ…さと…」

瞼が閉じる直前…

俺は智くんの唇にちゅっ。とキスをした。



髪を優しく撫でられている感触がして、目を覚ます。

「おはよ、翔くん」

「おはよう…智くん」

ふと時計を見ると、朝の10時を少し回っていた。

こんなにぐっすり眠れたの、久しぶりだ。

「智くんありがとう。でもさ…魔法、他の人にはかけないでね」

「ふふっ、翔くんにしかかけないから」

「智くん、自分もかかってたよね」

「あはははは、そうだった」

笑いあっていると、智くんと目が合って。

ちゅっ。

どちらからともなくキスをした。








END


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